百日咳
百日咳
百日咳(ひゃくにちぜき、英whooping cough / Pertussis)とは、主にグラム陰性桿菌の百日咳菌( Bordetella pertussis )による呼吸器感染症の一種。発症機序は未解明で、特有の痙攣性の咳発作を特徴とする急性気道感染症。
世界的に存在している感染症で予防接種を受けていない人々の間で、地域的な流行が3?5年毎に起きる。一年を通じて発生が見られるが、春が多い。
[1]WHOの発表では、世界の患者数は年間2,000 〜4,000 万人で、死亡率は1〜2%で死亡数は約20〜40 万人とされている。約90%は発展途上国の小児。ワクチン接種による免疫の持続期間は約4〜12年間]。
日本では、全国3,000カ所の指定医療機関の小児科のみから報告される「定点把握システム」の為、成人の百日咳患者はほとんど把握されない。
日本での、年間罹患数の推計値は2000年28,000人、2001年15,000人。
2006年から2007年は「高知大学医学部」、「香川大学」、「青森県の消防署」、「愛媛県宇和島市」、「長野県北部」などで散発的な流行が発生。長野県須坂市を中心とした地域での流行では、55カ所の小児科定点施設からの報告数が、2006年には24例、2007年には72例の報告で、感染者の過半数が20歳以上の成人であり大人が感染源となり小児への感染を広めているおそれがある。
各流行事例では遺伝的に異なる菌株により蔓延しており、菌の性質変化ではなく市中に潜在する原因菌が各々の地域で流行したと考えられる。
2008年は百日咳の流行が拡大中。第15週(4月7日〜13日)の定点当たり報告数は0.04人と、過去10年の同時期と比べても高水準。特に成人の感染者が増えており、香川大医学部では2007年の75名の集団感染事例の経験から、抗菌薬の予防投与を行うなどの対策を進めている。
[ 症状]
この病気は約6週間続き、初期は軽い風邪症候群のような症状のカタル期(約2週間持続)、中期は重い咳きの発作が起こる痙咳期(約2〜3週間持続)、回復期の3段階。
咳発作は夜間が起こりやすく、24時間で平均15回程度。発作時には嘔吐、チアノーゼ、無呼吸、顔面紅潮・眼瞼浮腫(百日咳顔貌)、結膜充血の症状が見られ、尿失禁、肋骨骨折、失神も見られる。発作による体力消耗は激しく、不眠や脱水、栄養不良等が著しい場合は入院治療が必要。
潜伏期間は1〜2週。
発熱などはなく咳が続き、咳き込み方が激しくなっていく。咳のために嘔吐したり、連続的な咳のあとに急に息を吸い込むため音が鳴るなどする。中耳炎を併発することも多い。
生後6ヶ月前の乳児がかかると、咳によって呼吸困難となり、肺炎や脳症を起こすことがある。
[ 治療]
咳の発作を誘発させない注意が必要で、室温20℃以上(低温は咳を誘発する)とし加湿器により室内の湿度を上げ、タバコ、煙を避ける。水分を十分与え、粘性の高い痰を出しやすくする。
主にマクロライド系抗生物質を2週間程度投与。痙咳に対しては鎮咳去痰剤や痰の吸引、時に気管支拡張剤、酸素吸入。十分な栄養と水分補給。
せき止め薬は使用しない。重症例ではガンマグロブリン大量投与。
[予防]
小児期に三種混合ワクチン(DPaTワクチン)による予防接種が行われている。日本での乳幼児期の三種混合ワクチン(DTaP)の接種は、通常計4回。1994年10月からはDPaT ワクチンの接種開始年齢が、2歳から3カ月に引き下げられた。結果、接種率上昇とともに患者数は著明に減少。
1981年から日本では、副反応が少ない精製された「無菌体の百日咳ワクチン(aP : acellular pertussis )」DPaTが使用されているが、海外では、副作用が強い「全菌体の百日咳ワクチン(wP : whole-cell pertussis ) 」DTwP が使われている国もある。[11]
パラ百日咳菌( Bordetella parapertussis )に対してはDPT は無効。
医療現場でのマスク着用は感染伝播防止に有効と考えられる[12]。
[編集] 問題点
2006年以降の小児科定点(全国3,000カ所の指定医療機関)から報告される小児以外の症例は、ほんの一部と考えられる。小児以外の症例を確実に把握するためには、現行の発生動向調査体制では十分ではない。[13]集団感染の早期探知や感染拡大の防止に対し、有効な施策が必要である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(2008.4.26)
百日咳(ひゃくにちぜき、英whooping cough / Pertussis)とは、主にグラム陰性桿菌の百日咳菌( Bordetella pertussis )による呼吸器感染症の一種。発症機序は未解明で、特有の痙攣性の咳発作を特徴とする急性気道感染症。
世界的に存在している感染症で予防接種を受けていない人々の間で、地域的な流行が3?5年毎に起きる。一年を通じて発生が見られるが、春が多い。
[1]WHOの発表では、世界の患者数は年間2,000 〜4,000 万人で、死亡率は1〜2%で死亡数は約20〜40 万人とされている。約90%は発展途上国の小児。ワクチン接種による免疫の持続期間は約4〜12年間]。
日本では、全国3,000カ所の指定医療機関の小児科のみから報告される「定点把握システム」の為、成人の百日咳患者はほとんど把握されない。
日本での、年間罹患数の推計値は2000年28,000人、2001年15,000人。
2006年から2007年は「高知大学医学部」、「香川大学」、「青森県の消防署」、「愛媛県宇和島市」、「長野県北部」などで散発的な流行が発生。長野県須坂市を中心とした地域での流行では、55カ所の小児科定点施設からの報告数が、2006年には24例、2007年には72例の報告で、感染者の過半数が20歳以上の成人であり大人が感染源となり小児への感染を広めているおそれがある。
各流行事例では遺伝的に異なる菌株により蔓延しており、菌の性質変化ではなく市中に潜在する原因菌が各々の地域で流行したと考えられる。
2008年は百日咳の流行が拡大中。第15週(4月7日〜13日)の定点当たり報告数は0.04人と、過去10年の同時期と比べても高水準。特に成人の感染者が増えており、香川大医学部では2007年の75名の集団感染事例の経験から、抗菌薬の予防投与を行うなどの対策を進めている。
[ 症状]
この病気は約6週間続き、初期は軽い風邪症候群のような症状のカタル期(約2週間持続)、中期は重い咳きの発作が起こる痙咳期(約2〜3週間持続)、回復期の3段階。
咳発作は夜間が起こりやすく、24時間で平均15回程度。発作時には嘔吐、チアノーゼ、無呼吸、顔面紅潮・眼瞼浮腫(百日咳顔貌)、結膜充血の症状が見られ、尿失禁、肋骨骨折、失神も見られる。発作による体力消耗は激しく、不眠や脱水、栄養不良等が著しい場合は入院治療が必要。
潜伏期間は1〜2週。
発熱などはなく咳が続き、咳き込み方が激しくなっていく。咳のために嘔吐したり、連続的な咳のあとに急に息を吸い込むため音が鳴るなどする。中耳炎を併発することも多い。
生後6ヶ月前の乳児がかかると、咳によって呼吸困難となり、肺炎や脳症を起こすことがある。
[ 治療]
咳の発作を誘発させない注意が必要で、室温20℃以上(低温は咳を誘発する)とし加湿器により室内の湿度を上げ、タバコ、煙を避ける。水分を十分与え、粘性の高い痰を出しやすくする。
主にマクロライド系抗生物質を2週間程度投与。痙咳に対しては鎮咳去痰剤や痰の吸引、時に気管支拡張剤、酸素吸入。十分な栄養と水分補給。
せき止め薬は使用しない。重症例ではガンマグロブリン大量投与。
[予防]
小児期に三種混合ワクチン(DPaTワクチン)による予防接種が行われている。日本での乳幼児期の三種混合ワクチン(DTaP)の接種は、通常計4回。1994年10月からはDPaT ワクチンの接種開始年齢が、2歳から3カ月に引き下げられた。結果、接種率上昇とともに患者数は著明に減少。
1981年から日本では、副反応が少ない精製された「無菌体の百日咳ワクチン(aP : acellular pertussis )」DPaTが使用されているが、海外では、副作用が強い「全菌体の百日咳ワクチン(wP : whole-cell pertussis ) 」DTwP が使われている国もある。[11]
パラ百日咳菌( Bordetella parapertussis )に対してはDPT は無効。
医療現場でのマスク着用は感染伝播防止に有効と考えられる[12]。
[編集] 問題点
2006年以降の小児科定点(全国3,000カ所の指定医療機関)から報告される小児以外の症例は、ほんの一部と考えられる。小児以外の症例を確実に把握するためには、現行の発生動向調査体制では十分ではない。[13]集団感染の早期探知や感染拡大の防止に対し、有効な施策が必要である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(2008.4.26)
●大人の百日咳(ひゃくにちぜき)が流行っている大人の百日咳が増えている。百日咳は、もともと子供に多い病気で、小児科以外の医者は滅多にみない。ワクチンの接種率も高いので、百日咳の患者数は減少していた。続き
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